ダイヤルアップ接続方式で不安定ながらインターネットを楽しんでいた矢先、何十倍もの処理スピードと常時接続を売り物にしたADSL回線サービスが開始されました。それまで使用していた無料プロバイダからの乗り換えを十二分に検討したのですが、月額で約4千円という高額な使用料が足かせになり、思い切ることができませんでした。
では、一体月額でいくらなら契約するのかが問題になるのですが、やはり、現状で支払っているインターネット代に毛が生えたようなもの程度なら導入したいと思いました。前述したとおりそのとき使用していたプロバイダは無料です。つまり、一月のインターネットアクセスポイントに接続した電話代が目安ということになります。具体的には意図的に使用を押さえていたというのもありますが、おおよそ月額で1千円～2千程度でした。この金額が目標値となるのですが、現実的には倍ほどの開きがあるわけで、ADSLを1カ月無料で試してみてもこれを覆すほどの結論には至りませんでした。要はこのままでもいいんじゃないかということだったのです。
そんなわけで絶望視されていたわが家のADSL回線導入だったのですが、待てば海路の日よりありという諺は真実だったようで、格安ADSL接続サービスを提供するプロバイダが現れました。処理スピードこそ当時主流だった12MBに及ばない8MBではありましたが、月額使用料がモデムレンタル料込みで2千円と申し分ないものでした。こうしてついに念願のADSL回線によるインターネット接続が実現したのです。

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